九州・熊本のほぼ中央に位置し、緑川、五ヶ瀬川の両大河が生まれる水の生まれる場所、山都町。
阿蘇や九州脊梁山脈に囲まれ地下水も豊富。朝夕の寒暖の差もあり、お米もおいしく酒造りに最高の環境が揃っています。
山都町の米と水を使い、ここでしか出来ない、嘘のない酒造りを謙虚に行っています。
もともと熊本は、山・里・海の豊かな幸を肴に食中酒としての日本酒を育ててきました。
くまもと酵母(協会9号酵母)はまさにその伝統の結晶ともいえる酵母です。
穏やかで品のいい香りと、柔らかで豊かに包み込むような味を醸し、飲み飽きのしない日本酒を造りだします。
弊蔵は、このくまもと酵母の良さを100%引き出す酒造りを目指しています。
加えて、原料米にもこだわり、山田錦や華錦を山都町の篤農家に依頼して契約栽培しています。
熊本にこだわった、熊本らしい酒造りを目指し手仕事の技を絶えず進歩させていきます。
日本人は何のために日本酒を飲むのでしょう。
のどが渇いているから、栄養になるから。
いやいやそうではないはずです。日本酒は心の飲み物です。
家庭でゆったりとした時間を過ごしたいとき、
遠来の友と久しぶりに盃を傾けるとき、
一人静かに月を眺めるとき。
ゆとりの時間には日本酒の持つゆとりこそ必要です。
酒の肴に手間がかかる、お燗つけるのが面倒だ、
確かにそうではありますが、
何でもインスタントにできる世の中だからこそ
ゆっくりとした時間を日本酒とともに過ごしたいものです。
日本酒には物語があります、手仕事のこだわりがあります、ふるさとがあります。
これからも日本人の心の安らぎとして日本酒は飲まれ続けていくと思います。
通潤酒造株式会社 社長 山下泰雄